【久礼・竹林呉服店】かつおの町の逸品「かつ尾ヨージ」の秘密を探る!

かつおといえば刺身やタタキで「食べる」イメージを持っている方が多いと思いますが、捌いた後に出るこの「尻尾」を久礼ではどうしているか知っていますか?

実は、この尻尾からできるものは、なんと楊枝です!
その名も「かつ尾ヨージ」!
田中鮮魚店から尻尾を譲り受け、竹林呉服店で作成・販売をしています。
尻尾までも捨てない、久礼のかつお文化・かつお愛に感服です。

「本当にこの生々しい尻尾が楊枝になるの?!一体どうやって?」と半信半疑ではありますが、
その知られざる製作現場を少しだけ見学&体験させていただいたので、真相を探っていきます!

①鍋でじっくり煮込み、尻尾をやわらかく&汚れを浮かす工程

水から煮始め、沸騰後30分後に火を止め、そのまま冷まします。
煮終えると尻尾は白っぽくなり、やわらかい感触になりました。
尻尾といえども、おいしいかつおには変わりがないようで、かつお出汁のいい匂いが充満しておりました。
「あぁ、この出汁でおいしい煮物が作れそう、、、」と思うほど。

②汚れを取りながら、尻尾の骨を一本ずつ割く工程

尻尾をほぐし、一本ずつ割いていきます。
この段階でいずれ楊枝になりそうな見た目になってきましたね。

汚れを取る際には、骨が指に何度も刺さり痛かったですが、それだけ尖っているから楊枝にもなるんだということを実感することができました。それにしても痛かったです、、、。

写真にあるように、骨にはまだ身がついた状態ですので、次の工程でさらに身をそぎ落としていきます。

③細かい汚れを取るために、骨をスポンジに刺しこむ工程

骨から身をそぎ落とすためにスポンジに何度も骨を刺します。中々身が取り切れず、多いときは10回以上刺しました。口に入れるものだからと、洗剤は一切使用しません。
一本一本手作業ですので、これがなんとも気が遠くなる作業なのでした。

④4、5日流水にさらす工程

4,5日流水にさらし続けると、右の写真にあるようにこんなにも透明になります。
初めの黒くて生々しいかつおの尻尾からは考えられないほど透明感のある見た目です。

⑤日陰で干す工程

数時間干すと、透明から白っぽい色に変化しました。これでようやく楊枝として販売できる形になりました。

⑥包装工程

魚型に布を切り、楊枝を入れたら完成です。
竹林呉服店店主のてるさん、息子のていじろうさんありがとうございました。

かつ尾ヨージづくりのきっかけ

かつおが有名な久礼で尻尾を生かしたお土産が作りたかった、というてるさん。
21年前の2005年に、てるさんと県の職員と地域の方々と協力し、試行錯誤して作り始めたそう。
今では、大きめのかつおがある時に、ていじろうさんが主となり作成をしています。

体験してみた感想

かつ尾ヨージづくりは痛い思いをしたり、長い時間作業をしたりと、想像以上に大変でしたが、それ以上にとても楽しい体験でした。普段は注目することがなかった尻尾についても構造を知ることができ、勉強にもなりました。
物事はなんでもそうですが、「百聞は一見に如かず」。実際に自分の手で作業をしてみて初めて、その背景にある苦労や手仕事の深さを理解できるのだと実感しました。

とてもチャーミングな見た目で、数百円で販売されているかつ尾ヨージですが、その裏側にはいくつもの製造工程があり、てるさんとていじろうさんの手で大切に丁寧に作られています。この記事を通して、そんな手仕事の温もりに思いを馳せていただけたら嬉しく思います。(※店頭に出ていない場合がありますので、購入されたい方はお店の方に尋ねてみてくださいね)

お店情報
竹林呉服店(久礼大正町市場アーケード内)
定休日:水曜日

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